
ChatGPT研修とは?学ぶ内容・費用の目安・選び方をわかりやすく解説
「社員にChatGPT研修を受けさせたいけど、何を学ばせればいいんだろう?」
「研修会社がたくさんあって、どこに頼めばいいのか決められない」
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかることは以下のとおりです。
ChatGPT研修で学ぶ5つの内容
ChatGPT研修の費用の目安
ChatGPT研修を選ぶ5つの基準
ChatGPT研修では、自社の業務を題材にして、社員が現場で使えるようになるまでを扱います。
題材を自社の業務に寄せるほど、研修の翌週から使える場面は増えていきます。
ただ、研修会社ごとに中身が違うので、どこに頼めば自社に合うのか判断しにくいですよね?
この記事を読むことで、社員に何を学ばせ、いくらかかり、どの基準で研修を選べばよいかがわかります。
見積もりを取る前に、最後まで読んでみてください。
※この記事は、中小企業向けのAI活用研修を提供している「クラウドワークス アカデミー」が監修しています。
ChatGPT研修とは
ChatGPT研修とは、社員が業務でChatGPTを使えるようになるまでを支援する、法人向けの研修です。
研修の特徴を3つにまとめました。
セミナー・講座と違い自社の業務を題材にする
受けさせるのは全社員でも一部の部署でもよい
期間は半日から数日で組まれることが多い
扱う範囲や進め方は、研修会社によって違います。
1つずつ解説していきます。
セミナー・講座と違い自社の業務を題材にする
ChatGPT研修がセミナーや講座と違うのは、演習で使う題材が自社の実際の業務になることです。
セミナーや講座はChatGPTの機能や使い方を知ってもらうのが目的のため、扱う題材は業種を問わず共通する例が中心になります。
3つの違いを以下にまとめました。
種類 | 目的 | 向く場面 |
|---|---|---|
ChatGPT研修 | 自社の業務への当てはめ | 社員に実務で使わせたいとき |
セミナー | AIツールの機能を知る | 情報を集めたい段階 |
講座 | 決まった内容での基礎学習 | 個人単位で基礎から学ぶとき |
無料のセミナーは、AIツールの新しい機能を知る場として使えます。
自社の資料や日々の業務をそのまま題材にできるのが、ChatGPT研修です。
受けさせるのは全社員でも一部の部署でもよい
ChatGPT研修は対象を全社員に広げても、一部の部署に絞っても大丈夫です。
研修は人数や部署の単位で申し込めるため、会社の規模や業務に合わせて範囲を決められます。
対象範囲ごとに向いている会社を以下にまとめました。
対象範囲 | 向く会社 |
|---|---|
全社員 | 社員全員の使い方をそろえたい会社 |
部署単位 | 文書や資料の作成が多い部署をもつ会社 |
希望者のみ | 少人数で試してから広げたい会社 |
まず1つの部署で試してから、翌年に全社へ広げる進め方もできます。
対象範囲を決めてから相談すれば、ChatGPT研修の内容も自社に合わせて組めます。
期間は半日から数日で組まれることが多い
ChatGPT研修の期間は、半日から数日に収まるものが多いです。
基礎操作と演習だけなら短時間で終わり、自社の業務への当てはめまで扱うと日数が増えます。
主な研修の期間と内容の目安を以下にまとめました。
期間 | 内容の目安 |
|---|---|
3時間・1日 | 入門者向けの基礎講座(リクルートマネジメントスクール) |
半日 | ChatGPTのはじめ方を学ぶ講座(インソース) |
目安学習2時間 | eラーニングで自分のペースで受講(AVILEN) |
合計10時間 | 事前ヒアリングと対面の演習2日(クラウドワークス アカデミー) |
参考:リクルートマネジメントスクール|ゼロからはじめるChatGPT活用研修(入門)・インソース|ChatGPTのはじめ方研修・AVILEN|ChatGPTビジネス研修
eラーニングであれば、社員が業務の合間に少しずつ進められます。
日程の目安がわかると、社員の予定に合わせてChatGPT研修を組みやすくなります。
ChatGPT研修で学ぶ5つの内容
ChatGPT研修で学ぶ内容は以下の5つです。
ChatGPTの基礎操作
業務で使えるプロンプトの作り方
AIの答えの確かめ方
社内で守る情報の扱いのルール
効率化できる作業の見つけ方
どこまで踏み込むかは研修会社によって違います。
1つずつ解説していきます。
1. ChatGPTの基礎操作
ChatGPT研修では、最初にChatGPTの基礎操作を学びます。
画面の見方や入力の仕方がわからないままでは、演習に進めません。
研修で扱う基礎操作は以下のとおりです。
アカウントの作成とログイン
質問を入力して答えを受け取る流れ
追加の指示を出して会話を続ける使い方
過去のやりとりの探し方
スマートフォンアプリでの操作
パソコンが苦手な社員がいる会社では、基礎操作に時間を多く取る研修もあります。
講師が画面を見せながら一緒に操作すれば、初めて触る社員でも手が止まりません。
2. 業務で使えるプロンプトの作り方
研修で時間を取るのが、業務で使えるプロンプトの作り方です。
プロンプトとは、ChatGPTに出す指示文のことです。
同じ依頼でも、指示の書き方によって返ってくる答えの精度に差が出ます。
業務で使える指示文に入れる項目を以下にまとめました。
項目 | 書き方 |
|---|---|
役割 | 「あなたは営業事務の担当者です」と立場を指定 |
目的 | 作ってほしいものを明記 |
条件 | 分量・形式・語調の指定 |
材料 | 議事録やメモの本文を貼り付け |
実際の指示文の例は以下のとおりです。
あなたは営業事務の担当者です。
以下の議事録をもとに、取引先へ送るお礼メールの下書きを作ってください。
300字程度・敬語で、箇条書きは使わずにまとめてください。
(ここに議事録を貼り付け)
指示文の型を研修で覚えると、社員は自分の業務に合わせて書き換えられます。
3. AIの答えの確かめ方
ChatGPT研修では、AIが返した答えを確かめる方法も学びます。
ChatGPTは事実と違う内容を、もっともらしい文章で返す場合があるためです。
研修で扱う確認の手順の例は以下のとおりです。
数値や日付を元の資料と照合
根拠をChatGPTに聞き返す
文章は人が最終確認
社内の規程や契約書は原文を優先
元の資料と照らし合わせる時間を、演習として取る研修もあります。
答えを確かめる手順まで学べると、社員はChatGPTの文章を安心して業務に使えます。
4. 社内で守る情報の扱いのルール
社員が守る情報の扱いのルールも、ChatGPT研修で扱います。
入力してよい情報とよくない情報の線引きがわからないと、社員は判断に迷います。
研修で伝えるルールの例は以下のとおりです。
顧客の氏名や連絡先は入力しない
未公開の売上や見積もりは伏せる
社外秘の資料は要約してから使う
迷ったら上長に確認してから入力
顧客名を伏せて要約だけを入力する練習を、演習に入れる研修もあります。
入力してよい範囲を研修で理解できると、社員はChatGPTを使うときに迷わなくなります。
5. 効率化できる作業の見つけ方
ChatGPT研修の最後には、効率化できる作業を自分で見つける進め方も学びます。
効率化できる作業は部署ごとに違い、社員が自分で洗い出す必要があります。
研修で扱う手順の例は以下の3ステップです。
1週間の業務を書き出して時間を測る
文章づくりと調べものの作業に印を付ける
印を付けた作業をChatGPTで試す
議事録の要約や案内文の作成は、最初に試す作業としておすすめです。
作業を洗い出す手順まで学ぶと、研修の翌日から試せる使い道が見つかります。
ChatGPT研修で会社が得られる3つの効果
ChatGPT研修を導入した会社に出てくる効果は、以下の3つです。
毎日の資料作成が速くなる
社員ごとに開いていた使い方の差が埋まる
成果の出た使い方を他部署へ広げられる
社員が個人で試している状態を、会社の取り組みへ変える手段がChatGPT研修です。
1つずつ解説していきます。
毎日の資料作成が速くなる
ChatGPT研修を受けた社員は、月次の報告資料や提案書を作る時間を短くできます。
時間のかかる下書きの部分を、指示の型に沿ってChatGPTへ任せられるためです。
研修で扱いやすい作業と、受けた後の変化を以下にまとめました。
作業 | 研修後の変化 |
|---|---|
月次の報告資料 | 数字の一覧をもとにした文章の下書き |
取引先への提案書 | 相手の課題を伝えたうえでの構成案づくり |
社内向けの手順書 | 口頭で説明した内容の箇条書きへの整形 |
問い合わせへの返信文 | 過去の回答をもとにした文面の候補出し |
下書きまでをChatGPTに任せられると、社員の作業は確認と手直しが中心になります。
空いた時間は、社員にしかできない打ち合わせや現場の対応へ振り向けられます。
社員ごとに開いていた使い方の差が埋まる
社員ごとに開いていた使い方の差が埋まるのも、ChatGPT研修で会社が得られる効果です。
全員が同じ教材を使い、指示の出し方と答えの確かめ方を同じ手順で学ぶためです。
研修の前後で社内の状態がどう変わるのかを以下にまとめました。
研修前 | 研修後 |
|---|---|
指示の書き方が社員ごとにばらばら | 部署で共通の指示の型を使用 |
誤りに気づかないまま資料へ転記 | 出典の確認までが作業の手順に含まれる |
使う社員と使わない社員に二分 | 全員が同じ業務で試せる状態 |
操作の質問先が社内にない | 同じ研修を受けた社員へ相談 |
同じ業務であれば、誰が担当しても同じ手順でChatGPTを使えます。
使い方の水準がそろうと、担当者が代わっても同じやり方で業務を引き継げるでしょう。
成果の出た使い方を他部署へ広げられる
1つの部署で成果が出た使い方は、他の部署へそのまま広げられます。
指示の型は扱う業務が変わっても組み替えて使えるので、別の部署でも同じ手順を再現しやすいでしょう。
例えば、営業部が提案書の構成案づくりに使った指示は、総務が社内文書の下書きにも活用できます。
共有された指示を受け取った部署は、資料づくりの手順を一から考える必要がありません。
最初に受けた部署の成果が、会社全体の業務の見直しにつながります。
ChatGPT研修を導入する前の3つの注意点
ChatGPT研修に入る前に知っておきたい注意点は、以下の3つです。
受講している時間は社員の業務が止まる
社内の利用規程づくりは会社側で進める
ChatGPTの有料プラン代が研修費とは別にかかる
どれも研修の内容そのものではなく、会社側で時間と費用を見込んでおく話です。
先に把握しておけば、予算と日程を組むときに迷いにくくなります。
こちらも1つずつ解説していきます。
受講している時間は社員の業務が止まる
研修の当日は、受講する社員が担当している業務から離れます。
研修は開始から終了まで時間が決まっており、その間は担当業務に戻れません。
例えば、3名が半日の講座を受ける日は、電話や来客の対応を残りの社員で回す必要があるでしょう。
研修を入れる日は、社員の業務が一時的に止まると見込んでおいてください。
社内の利用規程づくりは会社側で進める
会社側で進める必要があるのが、社内の利用規程づくりです。
研修で教わるのはChatGPTの使い方で、どの情報をどこまで入力してよいかの判断は会社ごとに違います。
会社側で決めておく項目は以下のとおりです。
入力してよい情報の範囲
利用を認める業務と場面
アカウントの契約と管理者
生成された文章を確認する担当
規程を見直す時期
規程の内容は業種や取引先との契約によって変わり、研修の教材をそのまま当てはめられるわけではありません。
利用規程づくりは会社側の作業として残るため、研修の日程とは別に時間を見ておく必要があります。
ChatGPTの有料プラン代が研修費とは別にかかる
研修費とは別に、ChatGPTの有料プランの利用料が毎月かかります。
研修費は講師や教材に対して払う費用で、有料プランの料金はOpenAIに払うツールの利用料です。
ChatGPTの料金プランは以下のとおりです。
プラン | 月額 |
|---|---|
無料版 | 0円 |
Go | 1,400円 |
Plus | 3,000円 |
Pro | 16,800円〜 |
Business | 1ユーザーあたり3,050円(2名以上・年額課金)/月額課金は3,850円 |
参考:OpenAI|ChatGPTの料金プラン(2026年8月時点)
Businessは年額でまとめて契約すると、1ユーザーあたり3,050円まで下がります。
社員の人数分の月額料金は、研修費とは別の予算として見ておきたい費用です。
ChatGPT研修の4つの実施形式
ChatGPT研修は、進め方によって4つの形式に分かれます。
形式 | 特徴 | 向く会社 |
|---|---|---|
座学 | 講師の説明を聞いて基本を理解 | 全社員に同じ内容を伝えたい会社 |
ワークショップ | 自社の業務を題材にした演習が中心 | 研修後すぐに使わせたい会社 |
eラーニング | 教材を各自のペースで視聴 | 受講日をそろえにくい会社 |
訪問型 | 講師が自社に来て対面で指導 | 操作でつまずく社員が多い会社 |
座学とワークショップを組み合わせるなど、2つ以上の形式を混ぜた研修もあります。
1つずつ見ていきましょう。
座学
座学は、講師の説明を聞いてChatGPTの基本を理解する形式です。
講師が話す内容を全員が同じ場で聞くので、社員の間で前提をそろえやすいです。
座学が向く場面を以下にまとめました。
ChatGPTを初めて全社員に教えるとき
部署をまたいで同じ内容を伝えたいとき
受講する社員が数十名になるとき
講義を聞く時間が中心になるため、社員が自分で操作する時間は別に用意しておきましょう。
社内の理解をまずそろえたい会社に合う形式です。
ワークショップ
自社の業務を題材に、社員が手を動かして進めるのがワークショップです。
講師の説明を聞くだけでなく、受講者が自分でChatGPTに指示を打ち込んで結果を確かめます。
ワークショップが向く場面は以下のとおりです。
研修の翌週から業務で使わせたいとき
部署ごとに使い道が分かれているとき
操作に自信がない社員が多いとき
自社の作業をその場で試せるので、研修で覚えた手順が業務にそのまま残ります。
eラーニング
eラーニングは、動画やテキストの教材を社員が各自のペースで学ぶ形式です。
配信された教材を好きな時間に開けるので、全員の予定を合わせなくても研修を進められます。
eラーニングが向く場面は以下の3つです。
拠点や勤務時間が分かれているとき
受講を1人から始めたいとき
後から復習できる教材を残したいとき
教材の視聴期間が決められているサービスもあるため、申し込む前に確認しておきましょう。
受講日をそろえにくい会社でも、無理なく研修を始められます。
訪問型
講師が自社のオフィスに来て、社員に直接教えるのが訪問型です。
画面を一緒に見ながらその場で質問できるため、操作に不安がある社員でも置いていかれにくいです。
訪問型が向く場面を以下に挙げます。
パソコンが苦手な社員がいるとき
自社の資料を題材に教わりたいとき
複数の部署でまとめて受けさせたいとき
社外の会場へ移動する時間がかからないので、就業時間の中でも日程を組みやすい方法です。
操作でつまずく社員が多い会社ほど、訪問型を選ぶ意味があります。
ChatGPT研修の費用の目安
ChatGPT研修の費用は、受講する形式と自社向けにどこまで作り込むかで決まります。
公開講座は1人1万円台〜2万円台
訪問型は1人あたり17万円台〜
自社向けに作り込むほど費用は上がる
以下の金額は研修そのものの費用で、ChatGPTの利用料は含みません。
1つずつ解説していきます。
公開講座は1人1万円台〜2万円台
公開講座の費用は、1人あたり1万円台〜2万円台が目安です。
決まった日程の講座に他社の社員と一緒に参加する形式のため、1社ごとに教材を作る費用が上乗せされません。
ChatGPTを扱う講座の金額を以下にまとめました。
講座 | 1人あたり | 時間 |
|---|---|---|
リクルートマネジメントスクール「ゼロからはじめるChatGPT活用研修(入門)」 | 15,000円(税抜・税込16,500円) | 3時間・1日 |
インソース「ChatGPTのはじめ方研修」 | 24,400円(税込・会員価格) | 半日 |
AVILEN「ChatGPTビジネス研修」(eラーニング) | 11,000円(税込) | 目安の学習時間:2時間 |
参考:リクルートマネジメントスクール|ゼロからはじめるChatGPT活用研修(入門)・インソース|ChatGPTのはじめ方研修・AVILEN|ChatGPTビジネス研修
AVILENの講座は会場に集まる形式ではなく、eラーニングで受ける教材です。
表に挙げたのはChatGPTを扱う講座に絞った金額で、AI研修全般ではこれより高い講座もあります。
まず数名だけ参加させて内容を確かめたい会社なら、1人1万円台〜2万円台で見積もれます。
訪問型は1人あたり17万円台〜
講師に来てもらう訪問型には、1人あたり17万円台〜の講座があります。
講師が自社まで足を運び、受講する社員に合わせて時間を確保するため、公開講座より1人あたりの金額は上がります。
クラウドワークス アカデミーのAI活用研修を例に、内容と金額を以下にまとめました。
項目 | 内容 |
|---|---|
実施方法 | 訪問指導(対面での講師派遣) |
料金 | 176,000円(税込・1名) |
研修時間 | 合計10時間 |
対面の進め方 | 1日3時間×2日間が基本。日程は調整できる |
事前準備 | Day 0としてオンラインでヒアリング |
ここで挙げるのは助成金を使う前の金額です。
要件を満たせば、1名あたり46,000円まで下がる例もあります。
1人17万円台からの目安には、講師が自社に来て教える時間まで含まれています。
自社向けに作り込むほど費用は上がる
ChatGPT研修の費用は、自社向けに内容を作り込むほど上がります。
教材づくりや事前の打ち合わせに、講師の作業時間が加わります。
費用が上下する要因を以下にまとめました。
要因 | 費用への影響 |
|---|---|
自社の資料を題材にする | 教材づくりの分だけ上がる |
研修の時間を延ばす | 講義と演習の時間に応じて上がる |
部署ごとに内容を分ける | 用意する教材が増えて上がる |
研修後のフォロー期間を延ばす | 期間が長いほど上がる |
受講する人数を増やす | 1人あたりの金額は下がる場合あり |
どこまで自社向けに作り込むかを先に決めておくと、費用の目安を絞り込みやすくなります。
ChatGPT研修に使える助成金
ChatGPT研修の費用は、助成金を使う場合に負担を抑えられます。
対象になるのは雇用保険に入っている会社
176,000円の研修が実質46,000円まで下がる
使えるのは、厚生労働省の人材開発支援助成金です。
人材開発支援助成金とは、職務に関連する訓練を実施した会社に、訓練の経費と賃金の一部を国が助成する制度です。
ここではChatGPT研修が当てはまりやすい事業展開等リスキリング支援コースを前提に整理します。
1つずつ解説していきます。
対象になるのは雇用保険に入っている会社
助成金を使う場合、ChatGPT研修が対象になるのは、雇用保険の被保険者を雇っている会社です。
厚生労働省の案内3ページに要件が挙げられており、研修の内容に関わるのは以下の3つです。
訓練時間が10時間以上
職務に直接関連する内容
対象の社員が雇用保険の被保険者
パート・アルバイトも、雇用保険に加入していれば対象になります。
一方で業務委託や請負で働く人は、事業主に雇用されていないので対象に含まれません。
雇用保険に入っている社員が受講するChatGPT研修であれば、費用の一部に助成金を充てられます。
参考:厚生労働省|人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)のご案内 令和8年8月3日版 3ページ・17ページ
176,000円の研修が実質46,000円まで下がる
クラウドワークス アカデミーのAI活用研修は、助成金を使う場合に自己負担が46,000円まで下がります。
前述のとおり1名あたり176,000円(税込)で、研修時間は合計10時間です。
内訳を以下にまとめました。
項目 | 金額 |
|---|---|
研修価格 | 176,000円(税込) |
経費助成 | 120,000円 |
賃金助成 | 10,000円(10時間分) |
自己負担 | 46,000円(税込) |
厚生労働省の案内38ページによると、中小企業の経費助成率は75%、賃金助成は1人1時間あたり1,000円です。
賃金助成の対象になるのは、勤務時間内に集合形式で受けた時間です。
助成金が支給されるのは研修の終了後なので、研修費はいったん全額を支払います。
実際の助成額は労働局の審査で確定するため、上の内訳は目安として見てください。
助成金の対象になるかは、研修を申し込む前に確認しておきましょう。
参考:厚生労働省|人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)のご案内 令和8年8月3日版 3ページ・32ページ・38ページ・クラウドワークス アカデミー|AI活用研修
ChatGPT研修で他のAIツールも扱うべきか
ChatGPT研修で他の生成AIツールもあわせて扱うかは、会社の業務によって判断が分かれます。
会社の業務によって合うAIツールは変わる
ChatGPTで基本を覚えれば他へ応用できる
扱うAIツールの範囲は研修前に決めておく
1回の研修で使える時間は限られるので、範囲を広げるほど1つあたりの練習は浅くなるでしょう。
1つずつ解説していきます。
会社の業務によって合うAIツールは変わる
ChatGPT研修で扱うAIツールは、社員が日ごろ担当している業務によって決まります。
生成AIは製品ごとに連携できるアプリが違い、得意な場面も分かれています。
業務の中心ごとに向きやすいツールを以下にまとめました。
業務の中心 | 向きやすいツール | できること |
|---|---|---|
Word・Excelでの資料作成 | Microsoft 365 Copilot | Word・Excel・PowerPoint・Outlookの中で文書の作成や要約、データの分析ができる |
GmailとGoogleドキュメントでのやりとり | Gemini | Gmailのスレッドの要約やメールの下書き、スプレッドシートへの自動入力ができる |
社内の資料をもとに答えさせたい調べもの | Gemini Notebook(旧NotebookLM) | PDFや議事録をアップロードすると、出典を引用しながら答える |
長い資料の読み込みと文章づくり | Claude | 複雑な内容を段階的に整理しながら文章にまとめる |
文章づくりから調べものまで幅広く | ChatGPT | 文章の生成や要約に加え、データの分析や情報収集も1つで扱える |
参考:Microsoft|Microsoft 365 Copilot・Google Workspace|Gemini・Google|Gemini Notebook・Anthropic|Claude
同じ会社でも、部署によって使いたい機能は分かれます。
AIに任せたい作業を先に洗い出しておくと、ChatGPT研修で他のツールまで広げるべきかを判断しやすくなります。
ChatGPTで基本を覚えれば他へ応用できる
1つのツールで基本を覚えておくと、他の生成AIツールにも応用が利きます。
生成AIは、やってほしいことを言葉で伝えて答えを受け取る流れが共通しています。
例えば、指示に前提と条件を書き添える進め方は、ツールが変わっても通用するでしょう。
反対に、画面の並びや機能の呼び方はツールごとに違うので、乗り換えたときに覚え直す部分もあります。
まずはChatGPT1本に絞って研修を組み、社内で使えるようになってから扱うツールを増やす順番も選べます。
扱うAIツールの範囲は研修前に決めておく
発注する前に自社で決めておきたいのが、ChatGPT研修で扱うAIツールの範囲です。
範囲があいまいなままだと、研修の時間が広く浅く配分されてしまいます。
研修の前に決めておきたい項目は以下のとおりです。
研修で扱うAIツールの数
受講する社員とその担当業務
研修後に試したい作業
範囲を広げる時期の見通し
4つが決まっていれば、研修会社との打ち合わせでカリキュラムの中身を詰められます。
社内でAIに詳しい人がいない場合は、研修会社に相談しながら決めても問題ありません。
「当社の業務だと、どのツールから始めるのがよいですか」と聞けば、候補を絞ってもらえます。
扱う範囲を先に決めておくと、ChatGPT以外のツールまで広げるかを迷わず判断できます。
ChatGPT研修を社内と外部で使い分ける基準
ChatGPT研修は、社内の社員が講師役になって進める方法と、外部の研修会社に頼む方法があります。
社内でやる場合と外部に頼む場合の違いを以下にまとめました。
項目 | 社内でやる場合 | 外部に頼む場合 |
|---|---|---|
費用 | 講師役の社員の人件費 | 1名あたりの受講料 |
教える内容 | 自社の業務に沿った内容 | カリキュラムに自社の題材を足した内容 |
準備の手間 | 教材づくりから社内で用意 | 打ち合わせと日程の調整が中心 |
最新の情報 | 社内で調べて反映 | 講師が最新の使い方を反映 |
向いている会社 | AIに詳しい社員がいる会社 | 教えられる社員がこれから育つ会社 |
どちらを選ぶかは、社内にAIに詳しい社員がいるか、講師役に時間を割けるかで決まります。
こちらも1つずつ見ていきましょう。
社内でやると講師役の社員に負担が集中する
社内研修では、講師役を任された社員に作業が集まります。
教材づくりから当日の進行・研修後の質問対応までを、同じ社員が担当します。
講師役に回ってくる作業を以下にまとめました。
自社の業務に合わせた教材づくり
当日の進行と質問への回答
受講できなかった社員への補講
研修後に届く操作の相談への対応
AIに詳しい社員がいて準備の時間を取れる会社であれば、社内研修は自社の事情に合わせやすい方法です。
講師役の社員がどこまで時間を割けるかが、社内でやるか外部に頼むかを決める基準になります。
外部に頼むと最新の使い方をそのまま学べる
最新の使い方をそのまま学べるのが、外部の研修会社に頼むメリットです。
研修会社の講師は複数の会社で教えており、更新された機能や新しい使い方を講義に取り入れています。
例えば、GPT-5.6 Solのようなモデルの使い分けや、複数の情報源を横断して調べるDeep Researchの使い方が挙げられます。
どちらも公式の情報を追っていないと、社内では教えにくい内容です。
自社で教材を用意する場合は、機能が変わるたびに作り直す時間も見ておきましょう。
最新の使い方を追う時間を社内で取りにくい会社ほど、外部の研修に頼む価値があります。
推進役が育つまでは外部研修から始める
社内にAIの推進役が育つまでは、外部の研修から始めるのがおすすめです。
推進役とは、社内でChatGPTの使い方をまとめ、他の社員からの質問に答える担当者のことです。
教えられる社員がいない状態で社内研修を組むと、教える内容を決める段階で手が止まります。
例えば、最初の1回を外部に任せて受講した社員から推進役を決めておけば、2回目以降は社内で新しく入った社員へ教える進め方に切り替えられます。
推進役が社内で育っているかを、社内でやるか外部に頼むかの判断に使ってみてください。
ChatGPT研修を選ぶ5つの基準
外部に頼むと決めた後は、研修会社ごとに違う中身を見比べていきます。
研修の題材を自社の資料に変えられるか確かめる
演習の時間が全体の半分以上あるか見る
受講後に使い方を相談できる期間を確認する
助成金の申請を支援してもらえるか聞く
講師にChatGPTの実務経験があるか調べる
5つとも、問い合わせの段階で担当者に聞けば確かめられるでしょう。
1つずつ解説していきます。
研修の題材を自社の資料に変えられるか確かめる
研修会社を選ぶときは、演習の題材を自社の資料に差し替えられるかを確かめてください。
決まった教材で進める研修もあれば、事前のヒアリングで題材を組み替える研修もあり、対応できる範囲は会社ごとに違います。
問い合わせのときに確認したいことは以下のとおりです。
自社の資料を演習に使えるか
業種に合わせた事例があるか
部署ごとに内容を変えられるか
事前に業務を聞き取る場があるか
聞いたことに具体例が返ってくる会社であれば、自社の資料を使った研修を組んでもらいやすいでしょう。
演習の時間が全体の半分以上あるか見る
全体の半分以上が演習に当てられているかも、研修を選ぶときに見ておきたい基準です。
説明を聞く時間が長くなるほど、社員が自分の業務で指示文を書く練習の時間は短くなります。
確認したいことと、聞き方の例は以下のとおりです。
確認すること | 聞き方の例 |
|---|---|
演習に当てる時間の割合 | 「1日のうち何割が演習の時間ですか?」 |
当日の進行 | 「当日の進行表を見せてもらえますか?」 |
手を動かす場面 | 「社員が実際にChatGPTを触るのはどの場面ですか?」 |
演習の題材 | 「演習では何を題材に手を動かしますか?」 |
例えば3時間の研修であれば、90分以上がChatGPTを実際に触る時間に当てられているかを確かめてみてください。
演習の比率まで数字で答えてもらえるかも、依頼先を絞り込む材料になります。
受講後に使い方を相談できる期間を確認する
受講後の相談窓口は、質問できる期間の長さまで確認しておきましょう。
社員が自分の業務でChatGPTを使い始めると、研修では出てこなかった疑問が後から出てくるためです。
相談の窓口について確認したい内容は以下のとおりです。
確認すること | 聞き方の例 |
|---|---|
質問できる期間 | 「研修が終わってから何ヶ月まで質問できますか?」 |
質問の方法 | 「メールとチャットのどちらで受け付けていますか?」 |
相談できる範囲 | 「研修で扱わなかった業務の相談にも答えてもらえますか?」 |
追加の費用 | 「フォローの期間を延ばす場合、料金は別にかかりますか?」 |
質問できる期間と範囲まで答えてもらえる会社を選ぶと、受講後の定着まで見通しが立ちます。
助成金の申請を支援してもらえるか聞く
申請の手続きを支援してもらえるかも、助成金を使う場合の比較の軸になります。
助成金制度を使う会社は研修の前後に書類を提出する必要があり、通常業務と並行して進めると準備が重なりやすいです。
研修会社に聞いておきたいことを以下にまとめました。
確認すること | 聞き方の例 |
|---|---|
助成金の対象になる研修か | 「この研修は人材開発支援助成金の対象になりますか?」 |
書類の作成を手伝えるか | 「申請書類の作成はどこまで手伝ってもらえますか?」 |
社労士との連携 | 「提携している社労士法人はありますか?」 |
申請を支援した実績 | 「これまでに申請を支援した会社はありますか?」 |
助成金を使う予定がある会社は、申請をどこまで任せられるかまで聞いてから依頼先を決めましょう。
講師にChatGPTの実務経験があるか調べる
講師の経歴は、依頼先を決める前に調べておくと安心です。
操作の説明だけでなく、業務でつまずいた場面の対処まで聞けるかは、講師の経験によって差が出ます。
講師について確認したい内容は以下のとおりです。
確認すること | 聞き方の例 |
|---|---|
実務での使用歴 | 「担当する講師は普段どんな業務でChatGPTを使っていますか?」 |
同じ業種で教えた経験 | 「当社と同じ業種の会社で教えた経験はありますか?」 |
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ChatGPT研修後にAIが定着しない3つの原因
ChatGPT研修を実施しても、数週間で使われなくなる会社があります。
研修後に使う業務が決まっていないから
自分でやったほうが速いと感じてしまうから
一度きりの研修で振り返る場がないから
どれも社員の意欲や能力の問題ではなく、研修の前後の状況から起きている現象です。
あわせて、それぞれの原因への対策も紹介します。
1つずつ解説していきます。
研修後に使う業務が決まっていないから
研修で学んだ使い方は、使う業務が決まっていないと試されないまま終わります。
使う場面がないまま数週間が過ぎると、操作の手順を忘れてしまうためです。
例えば、議事録の要約を練習しても、担当する人と対象の会議が決まっていなければ誰も開きません。
日々の仕事は研修前のやり方でも回るので、ChatGPTを立ち上げない日が続きます。
使う業務が空白のままでは、研修で身につけた操作は職場に定着しにくいです。
対策は、研修を申し込む段階で受講後に任せる業務を1つ決めておくことです。
担当する人と対象の会議まで指名しておけば、翌週から使い始められます。
自分でやったほうが速いと感じてしまうから
使い始めに手が止まる時間が長いことも、研修後にAIが定着しない原因です。
指示の出し方に慣れるまでは、答えが的外れになって書き直しが増えるためです。
例えば、15分で書けていたメールが、AIへの指示の作り直しで20分かかる日もあります。
「自分で書いたほうが速い」と感じた社員は、研修前のやり方へ戻していきます。
手を動かしたほうが速い状態が続くかぎり、ChatGPTの利用は広がりません。
最初の2週間だけ同じ業務で毎日試す時間を決めておけば、この状態は抜けられるでしょう。
回数を重ねるほど、指示の作り直しは減っていきます。
一度きりの研修で振り返る場がないから
一度きりの研修で終わると、受講後に出てきた疑問を持ち寄る場がなく、社内に定着しません。
業務で使い始めてから出る疑問は、研修の当日にはまだ出てきません。
研修が終わった後の職場では、以下のようなことが起きます。
操作でつまずいたまま手が止まる
答えの確かめ方に自信がもてない
うまくいった使い方が共有されない
作った指示文が使われないまま残る
答え合わせができないまま数週間が過ぎると、配られた資料も開かれなくなります。
受講した社員が月に1回集まり、うまくいった使い方と困っていることを持ち寄る場を作ってみてください。
30分でも、疑問を抱えたまま止まるのを防げます。
ChatGPT研修に関するよくある質問
最後に、ChatGPT研修についてよくある質問に答えていきます。
ChatGPTのセミナーはなぜ無料?
無料のセミナーは、研修サービスを知ってもらう集客を兼ねて開かれています。
参加者の中から有料の研修や個別相談に進む会社があれば、主催の費用を回収できます。
内容を多くの人に共通する基礎にそろえている分、1社ごとに作り込む手間がかかりません。
社員の何人かでAIの雰囲気をつかみたいときには、無料のセミナーが使いやすいでしょう。
費用をかけずに社員の反応を見てから、自社向けの研修を検討する進め方もできます。
受講は何名から申し込める?
1名から申し込めるのは、公開講座やeラーニングの研修です。
前述のとおり、各社から受講者を集めて実施する形式のため、人数の下限が低く設定されています。
形式ごとの最少人数の目安は以下のとおりです。
研修の形式 | 最少人数の目安 |
|---|---|
公開講座 | 1名から |
eラーニング | 1名から(AVILEN・法人の団体申し込みも可) |
訪問型・自社向け | 要問い合わせ |
訪問型は講師が会社まで来る形式のため、最少人数を公表していない研修会社もあります。
申し込める人数は研修会社ごとに違うので、問い合わせのときに確認してみてください。
研修の効果はどうやって測る?
研修の効果は、受講後の業務の変化を数字で残すと測れます。
受講直後の満足度だけでは、現場で使われているかまではわかりません。
測り方と見る数値を以下にまとめました。
測り方 | 見る数値 |
|---|---|
対象業務の作業時間の記録 | 研修の前後で比べた1件あたりの時間 |
利用状況の確認 | 週にChatGPTを使った社員の人数 |
受講後のアンケート | 業務で使えたと答えた割合 |
作成物の確認 | 業務で使っている指示文の本数 |
測る業務は、研修の前に1つか2つ決めておくと前後を比べられます。
数字が残っていると、次の受講者を増やすかの判断もしやすいでしょう。
研修はどのくらい前から準備すればいい?
研修会社の選定から日程の調整までを考えると、1ヶ月〜2ヶ月ほど前が目安です。
講師の空いている日と社員の予定を合わせるのに時間がかかります。
準備しておくことを以下にまとめました。
受ける社員と対象業務を決める
研修会社への問い合わせと見積もり
事前ヒアリングの日程調整
社員の受講日の確保
助成金を使う場合は、申請の手続きが加わるのでさらに早めに動き始めましょう。
余裕をもって準備できると、研修の題材を自社の業務に寄せてもらいやすくなります。
まとめ|自社の業務に合うChatGPT研修を選ぼう
さっそく自社に合うChatGPT研修を選んでいきましょう。
研修を決めるまでの手順は以下のとおりです。
社員のどの業務をAIに任せたいかを洗い出す
扱うツールをChatGPTだけに絞るかを決める
社内でやるか外部に頼むかを判断する
演習の比率と受講後に相談できる期間を聞く
助成金の対象になるかを確認する
「どこにChatGPTの研修を頼めばいいかわからない…」という場合は、無料の相談から始めてみてください。
クラウドワークス アカデミーの「AI活用研修」では、事前のオンラインヒアリングをもとに、研修で使う題材を自社の業務に合わせます。
無料の個別相談では、助成金の対象になるかの簡易診断も受けられます。
この記事が、貴社のChatGPT研修の参考になれば幸いです。
